The Japanese Society for Clinical Microbiology
一般社団法人日本臨床微生物学会
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平成30年度 日本臨床微生物学会学術奨励賞および講評

日本臨床微生物学会ビオメリュー賞
 下坂 寿希
「当院の呼吸器検体から検出された糸状菌の菌種同定およびAspergillus fumigatus の分子疫学解析」(28巻3号)

日本臨床微生物学会日本ベクトン・ディッキンソン賞
 上地 幸平
「ESBLs 迅速検出法 modified ESBL NDP testの有用性に関する検討」(28巻3号)

【講評】
○下坂 寿希
「当院の呼吸器検体から検出された糸状菌の菌種同定およびAspergillus fumigatus の分子疫学解析」(28巻3号)
 著者の施設において糸状菌の検出が他施設と比較して多いことに着目し、検査室あるいは院内環境からの汚染を疑って、分離された株について分子疫学解析を実施した。菌種同定ならびにMLST法による遺伝子タイピングを行い、臨床情報と合わせて解析を実施した。その結果、同一の遺伝子型の菌株は一部のみであり、さらに同一の遺伝子型であっても疫学的な関連は見出されなかったため、分離菌は特定の汚染源由来のものではないと結論づけた。培養が困難な真菌を的確に検出し、状況を分子疫学的手法により正確に把握するなど、他の多くの施設にとっても参考になる有用な情報を報告したことが評価された。

○上地 幸平
「ESBLs 迅速検出法 modified ESBL NDP testの有用性に関する検討」(28巻3号)
 著者らは、近年臨床現場で増加し続けているESBL産生腸内細菌科細菌を簡便迅速に検出する方法を考案し評価を行った。既存のESBL NDP testはESBLの阻害にタゾバクタムを用いているが、著者らは日常検査において入手および調整が容易なCTX/CVAディスクを阻害剤として使用した変法(modified ESBL NDP test)を考案し、その有用性を検討した。その結果、この方法は感度、特異度とも高く、また分離菌のみならず血液培養陽性ボトルからの直接検出にも有用であることを示した。研究に独自の工夫があり、研究論文としてよくまとまっていることが評価された。

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